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朝夕には 池や水溜りに氷が張ることも。
大地には霜柱 山々は雪の衣を纏って 冬の姿となる頃。

そんな時期に旬を迎える魚は多いが ヒラメもその中の一つ。
稚魚のうちは一般の魚同様垂直の姿勢で泳ぎ 二つの眼も左右に普通にあるのにひと月もすると片側に移動するという変わり者だが 必ず体の左側が上になる。

右利き左利きがあるように、どちらも現れてもいいように思えるが逆は見ない。
反対にカレイはほとんどが 右半分を上にする。
遺伝子情報に書き込まれているようだ。

海底の砂に潜り込んで 上を泳ぐ生きた小魚を狙うフイッシュイーターで動いていない餌には見向きもしないという プライドの高い魚だ。

「鵜呑み」よりも早い 「丸呑み」ともいうべき瞬時に餌を飲み込む魚は多く吸いこみ型の大きな口をしている種類の魚に その傾向は強い。

一方ヒラメはどうかというと 20cm位の小魚ならひと飲みにする伸縮可能な口と敏捷に飛びつく強靭な筋力を持っているが 「ヒラメ40」と言われるように餌をくわえてから飲み込むまで たっぷりと時間をかける。

俊敏そうには見えない外見からは想像もつかない 稀に見る慎重な魚である。