
一年前のあの夜
私は、一晩中ラジオをつけて眠った
少しの揺れにも目が覚めた
帰宅困難者になった彼が心配で、彼がホテルに泊まれるまで携帯を手放せなかった
連絡がなかなかとれなくて、
ビルの9階で仕事をしている彼が、
ビルの崩壊で死んでしまうんじゃないかとおびえた
テレビを見ていたら、被災地の余りにも惨たらしい惨劇に、
テレビを見つづけていられなくなって、
ラジオしかつけなかった
それくらいしか、今は思い出せない
あの時、私は簡単に崩れ去った日常を復興させるよりも、
非日常と化した日常に埋没して、生きる術を見つける行為に必死だった気がする
生きている事が
何よりも大切な事だから
だからどんなときでも、例え世界に一人きりになってしまうとしても、私は生き延びていく努力をしたい
生きてさえいれば、なんとかなる
そう、信じたい














