今年に入ってから佐村河内フィーバーが始まったかと思ったら、あっという間にオボちゃんフィーバーに移り、今んところその動きも停滞しているので、ここ二週間ほど大して関心が持てるニュースがない。
もっとも韓国の沈没事故があって、色々ひどい話しが噴出してはいるものの、我々日本人が怒りを直接ぶつけるのはちょっと筋違いだし、ここは黙って被害者たちの冥福を祈るしか術はない。

そんな今日この頃、前からちょっと気になっていたことのひとつが脳裏に浮上してきた。
それは、ここのところ「長〜いこと続いていたものが終焉を迎える」というような案件がいくつか重なって起きている、ということである。
まず誰もが知っている「笑っていいとも」が32年の歴史にピリオドを打った。
でも、この件に関してそれほどコメントすることはない。
僕の家に今テレビはないし、とりたててタモリのファンというわけでもないし、番組自体も、もうとっくの昔につまらなくなっていたにも拘らず、局側はなんの努力もなく適度に視聴率を稼げる番組というだけでだらだら続けていただけだろうし、はっきり言ってどうでもよい。
ただ、最終日の夜のグランドフィナーレに大物芸人たちがずらりと並んだ時には、すげーな、まともにギャラ払ったらいったいいくらになるんだろう、、、と、ちょっぴりそのことが気になった(笑)。

それより、去年の10月に金剛利隆さんが後継者不在!!のまま89歳でお亡くなりになったという話しの方がよっぽどショックで「えぇ〜!!」と思った。
知ってる人は知ってるだろうが、案外知らない人もいると思うので敢えてここで説明すると、、、。
金剛家39代目の金剛利隆さんとは、「世界一古い企業」で知られる、いわゆる宮大工の「金剛組」の親方だった人である。
この「金剛組」の創業はなんと飛鳥時代(578年)。
創始者の金剛重光さんが最初に手がけた仕事は、聖徳太子発注による「四天王寺」だというから、これはもう笑っちゃうほどすごい。
その後も、法隆寺や大阪城も手がけるなど、日本史そのものに関わって来た超優良企業なのである。
以後、現在も尚「金剛」の企業名は残っており、金剛一族での経営も創業以降、西暦2005年までの1427年間続いたっていうんだから、これはもう驚くしかない。
実際、諸外国の人たちは相当驚き「信じらんな〜い!!」と、それぞれの母国語で言ったとか言わないとか(笑)。
普通に考えて、ま〜大陸系の外国人たちには信じられない持続力だと思われる。
地続きの諸外国では、長い年月の間には異民族からの侵略を受けたりなんだりして、企業そのものも「そこで終了!」っていう確率もかなり高かっただろうと推測されるからだ。
その点、おおむね単一民族の日本は、争いが起こっても所詮同民族による内乱で、どっちが勝とうが負けようが、勝った方の支配下に入るだけで、企業そのものが潰されるようなことはなかったと考えられる。
日本の皇室が長続きしているのも、ある意味ほぼ同様の理由だろうし、そのことに対しては日本人としてさほど驚くには当たらないが、それでもやっぱり、1400年以上も一族経営によるひとつの企業が続いていることは驚愕に値するだろう。
でもさ、そこまで続いていたのに、なんだってまた後継者残さずして死んじゃったんだろうか金剛さん。
いまの医療技術でなんとかなったんじゃないのかよー。
もっとも、本人が「オレで金剛家は終了とする」と決めていたのなら話しは別だが。
それに、この「金剛組」、2005年に実質的に倒産して、他企業の出資を受けることになり、、、金剛一族から経営権が離れたりして、いわばそれが凋落の始まりで、由緒正しき金剛家もそこから先細りとなったのだろうと思われる。
それも、国がなんとかしてやれなかったのかと、ついそう思ってしまう。
それだけ長く続いているというだけでも、そりゃもう無形文化財として認めてやってもいいくらいで、何らかの形で保護してやってもよかったんじゃねぇ?
天皇制だってそれに近いものがあるではないか。
天皇一族が家系として世界一長く続いていることに、同じ日本人としてある種の誇りと希少価値を感じ、「ここまできて今さら終わりにする手はないだろう」っていうことで、なんとなくみんな認めているのではなかろうかと。
そうではなく、強烈に天皇制を支持する! っていう人は、そんなに多くはないし、その思いを前面に出したとたん、右翼だとか言われがちの現在の状況じゃないですか。
僕自身も「なにがなんでも日本は天皇制じゃなきゃ困る!」と思っているわけではない。
「まあ、特に廃止を唱えるほど邪魔な存在でもないし、あるならあってもよい」と、その程度の認識で天皇制を認めている者の1人である。

とにかく、そんなわけで、最期の金剛さんが死んでしまったことは誠に残念なニュースであった。

そして今年、「実験」と言えば誰しも小保方さんのSTAPを思い出してしまうが、1927年に始まった地味ぃな実験が今も尚続いていて、しかもついこの間(2014年4月24日)、ほんの不注意で実験が一時頓挫してしまったということを皆さんご存知だろうか。
「えぇ〜! もう何やってんだよ〜!(怒)」という思いでいっぱいなのだが、、、。
それは、「ピッチドロップ実験」というもの。
簡単に言うと、アスファルトのような「一見固形に見える粘性の高い物質」を、ジョウロに入れてちょっとずつ垂らしたら、果たしてどのくらいの間隔でその一滴は垂れ落ちるだろうか、つまりその粘性はどれくらいあるのか? という超真面目なんだけど、極めてバカらしく思える気の遠くなるような面白実験のことだ。
まず1927年に実験を始めるに当たり、ジョウロにその物質を入れてから出口を塞いだまま、物質が落ち着くまで3年寝かして待ったというから、ここからもう笑える。
そして3年後の1930年、ジョウロの下の出口を空け、最初の一滴が、、、な、な、なんと10年かかってようやく落ちたっていうんだから、これまた大笑い。
それからほぼ10年ごとに次の一滴が、という感じで実験開始から84年目の今年、2014年4月24日、やっとこさ9滴目がジョウロの口から伸びてきて、もうすぐ落ちるぞ〜、っていう時に、
「下のビーカー取り替えようっと、、、あがあがあがぁ〜、台が揺れて雫がちぎれた〜〜!」
ほんと、もう「ばかやろー! 何やってんだよ〜!!」っていう感じ(笑)。
これを受けて実験の主催校、オーストラリア、プリスベンにあるクイーンズランド大学は、『実験は刺激的な新時代へ突入した』と発表したというから、またまた笑える。
ものは言いよう、どうみても言い訳にしか聞こえない。
ちなみに、1930年からの実験開始以降、実際にその一滴がビーカーに落ちる瞬間を目撃したという人は誰もいないという(大笑い)。

ま、今日はそんなとこ。
ここはひとつ、昔っからまだ今も続いてる「世界最古の旅館(705〜2014)」ってことで去年ギネス記録に乗った、山梨県南巨摩郡早川町の西山温泉にある『慶雲館』に期待しましょう!
あと1000年ほど一族で続けてちょうだいな。
皇室抜けるかも(笑)。