
港の中を歩くと 普通の場所では目にしない
漁業用の いろいろな特殊工作物を目にする。
中でも係船柱と呼ばれる
船を岸壁に 繋ぎとめておく鉄製の杭は
どこの港に行っても 見られる物だ。
いろいろな形があるが 潮の影響を受けて
錆びていたり 崩れているものも多い。
船との連結には ロープが不可欠で
その姿形は 千差万別である。
ある日の夕方 帰港する船を待っていた。
穏やかな港の水面に映る 船の姿が
波紋に歪められてクネクネ踊っている。
そのうち目の前に 全く動かない
錆びた鉄の杭があるのに気がついた。
その対照的な違いが面白く その場で
スケッチを一枚描き 写真を撮った。