体って、凄いと思う。気分の落ち込みは、投薬などしなくても、首と肩が柔らかくなってくると共に、なくなっていった。
首は脳(神経)に直結する大切な場所なのだと、改めて実感する。

先生からは「原因が足なので(落ち込みに対する)薬は必要ないです。効いても1割くらいかな?」といわれていた。
毎日気分が不安定なわけでないし、心療内科には行かなかった。

ただ、雨の前日(気圧の変化がある)はさすがにつらく、効かないとわかっていても、薬は欲しかった。
そこで、首冷やさないこと、音楽を聴いたり、アロマオイルを炊くことは心がけた。

音楽は久しく聴いておらず、ピアニストの辻井伸行のCDを1枚持っているだけ。
徳永英明のバラードも好きだが、歌詞のある曲は注意しないと、言葉にひっぱられる(笑)
失恋の曲や片思いの曲など、さすがに徳永さんの声でも、悲し気な雰囲気の漂うものはNG。
失恋したわけでないので、聴いても感情中毒はないが、目的は“安らぎ”なので、選曲には敏感になった。

そこで、夏から注目しているのがクラシック。(歌詞がない!)
ところが、なにを聴けばいいのだろう?
なにせ、辻井伸行のCDを1枚しか持っていないのだから。
ようは、全く音楽にうとい人間なので、自分がどの音(域)や楽器を聴けばリラックスするのかわからないのだ。

7月か8月に「ドミンゴスさんのコーヒー」でヴァイオリンとギターのコンサートがあった。
その時、まだ心を閉じていた私は、せっかくチラシをもらい、何度か声を掛けてもらったにも関わらず、スルーしてしまった。
「知らないけれど、聴いてみよう?」という、柔軟性がもてなかった。

演奏家の人ともお店で1,2度会い、はっちゃんから「こちら(の近い席)へ、どうぞ。今度コンサートをする先生なの」と声を掛けてもらったが全く違う世界の人だと、自分からシャットアウト。
知らない人たちと話をする気力はなく「もう、とんでもありません」と堅く固辞した。
これは、やはり失礼な態度だったと思った。
(4コママンガ2〜3話・11/21〜22)

足「元」とはよくいったもので、数ヶ月の治療:テーピングと足首を固定する包帯を続けることで、私のアタマの中(元)も安定してきたみたい。
今度コンサートがあったら、聴いてみようかなと思うようになった。
余裕が出てきたようで・・・。
そんなある日、自分にとって聴きたくなってしまう、決定的な出来事があった。
この「たまたま」の出来事によって、私は回復する意欲までついてきたのだった。
(つづく・・・)