入院翌日、母のお見舞いに行った。
パジャマの明るいオレンジ色のためか、点滴のおかげか、母の顔色は入院前に比べよく見えた。
顔つきもホッと安心した様子になっていた。

病院で会った弟と、母の今後について話し合った。
もしもの病気であっても、そうでなくても、今後は本人の好きにさせようと。
自分たちは今まで好き勝手にさせてもらってたけれど、まだ母には孝行できていない。お互いそれが気に掛かる点だった。
「元気になってもらわないと・・・」

入院が決まってから、叔母(母の妹)から私の携帯に毎日電話が掛かってきた。
叔母には最初に医師から言われた(もしもの)病名は伝えていなかった。
・・けれど、叔母は「何もなくても、高齢だからあと何年かと私は思うよ。これからは無理はいけないよ」と繰り返す。
弟と私は検査結果がわかるまで安心できず、入院当初は特にナーバスになっていたが、本人は「皆に“病院に行ったことないんだって?! 入院したことないんだって?”と1回ずつ聞かれちゃった」とケロッとしている。
また、病院で出してもらう食事を「私は食いしん坊ですから〜」と言って完食しては喜んでいた。
同じ病室の人とは年が近いらしく、すぐに仲良くなって、お互いのダンナの愚痴をしゃべっていたという。

点滴⇒輸血を繰り返し、3日もたった頃になると
「ねえ、顔そり持ってきて。たくさんの人に会うから恥ずかしいじゃん」と言い出した。入院前は手入れする気力(余裕)さえなかったのか・・。
入院して医師の目が届く場所にいてくれることは安心で病院生活をそれなりに楽しんでいるのはいいが、検査結果が出るまでは安心できない。
この後、検査はどうなるのか。
つづく・・・